複言語教育の導入案
次の導入案は、過去の投稿や他の研究者(例、
平高2019年)に基づいて考えた。
① 小学校外国語活動を、英語に限らず、「外国語」あるいは「言語」の活動とする。これによって異言語文化との最初の出会いが作られ、それに向かって一歩目を踏みだす機会となる。(
平高2019年28~29頁より)この段階では、1~2年間をかけて、全ての大陸の言語に触れて、20か言語の基礎を体験する。
② 小学校外国語(5~6年生)を、英語に限らず、児童は2か外国語を選択する。(
ベトナムの小学校では学校によって児童は7か外国語の中から1つを選択でき、エスパニャのアンダルシア自治州の小学校では第二外国語が必須である)
【メモ】 学習指導要領(平成29年告示)から:
• 「学校の創設の趣旨や地域の実情,児童の実態などによって,英語以外の外国語を取り扱うこともできる」 (p.54)
• 「題材としては,英語を使用している人々の日常生活等を取り上げるとともに,英語以外の言語を使う人々の日常生活も取り上げることにも配慮することが求められている。世界には英語以外の言語を話す人々も多い。そのことから,世界の人々を理解するには,英語以外の言語を使う人々の日常生活も取り上げることが大切である。」(p.134)
③ 中学校1年に2つの言語の履修が必須にし、内容は基礎から始まる。(小学校で複数の言語に触れて、2つの言語に集中したおかげで、児童は何の言語をやりたいか、続けたいかを選択できる権利を与える。また、内容的に基礎から始まるなので、小学校と中1の外国語教育に対する格差、圧迫感、焦り感、「詰め込み教育」が減る)
④ 中学校2年以降は、外国語を選択科目にする。(この時点で児童は既に7年間、様々な言語を体験したことで、これから外国語を学び続けたいかを決める権利がある。また、学年にもかかわらず、例えば中1の時に中国語1を選らなかった中学校2年・3年生でも中国語1を履修できる)
⑤ 高校では、第三外国語を選択できるかを各学校が決める。
⑥ 教育格差を減らしながら、試験対策中心だった今までの外国語教育の質をあげるために、高校入学試、
大学入試では外国語を選択科目にする。
※ 世界的に稀な中学校入学試、高校入試を廃止すべきだと思います。
※ 原則としては、子どもの圧迫感を減らし、外国語を親しむために、外国語を単位を取れる教科にしない。
【動画】 ベトナムの小学校では、学校、教員の能力などによって、7か外国語(中国語、日本語、韓国語、英語、フランス語、ロシア語、ドイツ語)の中から教えることができます。
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