上: 英語で「オレンジジュース=5$」
下: エスパニャ語(スペイン語)で「オレンジジュース=4$」
最初から言っておきたいのは、英語教育自体に反対してないが、英語だけを教えることに反対しているのだ。「英語ができると、色んな可能性の扉が開かれる」のような響きの良いことを何度も聞いた、もしくは考えたことがある人が多いのではないか。また、「他の言語も大事かもしれないけど、
とりあえず英語をやらなきゃ」という優先順位を表す発言も珍しくないと思う。
但し、色んな言語や国を体験した自分から見ると、英語だけをやるのはとてももったいない。むしろ、不便が生じることもある。世界の中で外国語として多くの人が英語を学んでいることに対し、限られた場面においてそれならではの利便性もあるだろうけど、気づかないうちに次のような問題点もある。
なお、こちらで紹介する諸問題は、社会に当たる不利益よりも、海外旅行している個人を対象にした具体的な問題のである。
①【誤解が生じるか、可能性が縮む】
極端的な例だけど、日本人が馴染む外来語のGift「ギフト」は英語でもちろんプレゼント(贈り物)という意味だが、
ドイツ語で「毒」を意味とする!他にも英語に似ている
ドイツ語の空似言葉の次の例もある。
bekommen≠ become (なる)× / = もらう 〇
spenden ≠ spend (お金を使う)× / = 寄付する〇
(Der) See = sea (海)× / = 湖〇
(Der) Brand≠ brand (ブランド)× / = 火
〇 (Die) Kaution≠ caution(注意)× / = 保釈金 〇
(Der) Chef ≠ chef(チェフ)× / = ボス〇
(Der) Mist ≠ mist (霧)× / = くだらないこと〇
(Die) Aktion ≠ action (アクション) × / = セール〇
(Das) Mobbing ≠ mob (群衆) × / = いじめ〇
このように、大事な情報が通じないか、誤解される可能性がある。言うまでもないけど、国によっては、貴重な情報(割引、営業時間や交通機関の時間表、線名、住所など)は普段はその言語にしかないことも多いので、英語で情報がなければ、損する可能性もある。また、英語が上手に話せない人に誤解されると、次の②で書かれているような危険な問題が生じることも考えられる。もちろん、問題を招かなくても、相手の言語を少しでも話せないと、英語が話せない現地の多くの人と仲良くなることも難しいだろう。
②【英語人=カモ/危害を招くが、危険を避ける可能性が減る】
特に非英語圏の一部では、英語でしか話さない観光客と現地語で声をかける観光客は月とスッポンだ。これは具体的などのような格差が生まれるのかというと、詐欺の被害を受ける可能性が異なるという。例えば、ある商品の値段を尋ねる時に、英語で聞く時と、現地語で聞く時の値段が違うことが何度も目撃したことがある。また、タクシーメーターを使わない社会において、タクシーの運転手が乗車時と降車時の言う「約束した値段」は違い、「いえいえ、俺は○○ルピア/ディナールなどと言ったよ」と顧客を騙そうとする手口も見たことがある。こんな場合に、最初から現地語の言語で交渉したら、「この人、普通の観光客と違うかも、このあたりよく知っているかもし、普通の値段を言ってあげよう」と当事者が考えるかもしれない。最悪の場合は、観光客が現地の言語が分からないだろうと思われ、被害者の裏で歩きながらその言語で策戦を口にするスリ、強盗や拉致の犯人もいるかも。僕がその言語が話せないだろうと思われ、裏で褒め言葉「かっこいい外人さんだな」と耳にしたことがあるという面白い状況もあったけど、まぁ、現地の言語を少しでも知らないと、「英語人=カモ」というレッテルを付けられることを通して招かれる危険性がないことに限らない。
上述のように、英語以外に行く予定の場所の言語を使用するように頑張る態度がどれだけ大事なのかを理解してくれたら嬉しい
