出前授業の研究発表(JACTFL2025年)
はいさい。沖縄県各地で行っている世界の言語に関する「言語への目覚め」出前授業の研究成果を発表しました。学会は東京の上智大学でしたが、自分は沖縄からオンラインで行いました。少し緊張していましたが、関心を示してくれた方々からコメントと質問をいただいて嬉しかったです。発表資料は以下のリンクからダウンロードできます。
言語への目覚めの出前授業の成果と課題―学習者の言語態度中心に―
図1 問「来年度から英語以外の言語の授業がある場合、何語を選びますか」学年別の言語選択 (n=301名)総合的な結果を見ると、英語とその他の言語の両方を選ぶ割合が最多(56.5%)で、その次は「英語以外の言語のみを選ぶ」(20.9%)、「英語のみを選ぶ」(19.9%)、「どちらも選ばない」(2.7%)の順であった。特に興味深い発見は学年別の差であった。図1で見られるように、小学4年生と 5 年生は英語以外の言語を含む選択を選ぶ一方、学年が上がれば上がるほど、英語のみを選ぶ傾向が見られる。選択の理由を分析した結果、英語以外の言語に関わる選択には、「楽しそうだから」、「やってみたい」、「知りたい」のような好奇心に関する理由が多く挙げられた。そして、両方の言語を履修する理由には「両方知りたいから」、「両方役に立つから」、「英語はもう既にやったから」などが含まれた。一方、「英語のみ」を選んだ児童は統合的な関心よりも、道具的な動機付け(例:「英語を知ってたらどこでも通用するから」、「英語は世界の共通語だから」、「受験に必要」)と懸念(例:「英語が既に大変で他の言語を入れたらごちゃごちゃする」)を示した。英語のみを選んだ児童よりも、「英語と英語以外の言語」を選んだ児童の方が、英語も含め、外国語が総合的に「楽しい」という楽観性(例:「面白そう」、「1 つより 2 つ学んだほうがいいから」)がうかがえる。「どちらも選ばない」と回答した学習者には、「外国語が苦手」や「英語が元々苦手で覚えきれないため、英語、英語以外の言語は選択しない」など、英語学習の経験に基づき、他の言語の学習も失敗に終わるのではないかと想定する考えが示唆される。
なお、
4月からも沖縄県全地域の小中高を対象にして出前授業を行う予定です!開催に興味がある、とりあえずもっと知りたい教育関係者の方はブログの
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出前授業の動画↓
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